10.承認欲求

クラッキ 承認

承認欲求とは、他者から認められたい、尊敬されたいという思いから出てくる欲求です。生命を続けることができ、安全に暮らすことができ、仲間が増えてくるとこの欲求が出てきます。承認欲求は、外的に満たされたいという思いから出てくる欲求(低次の欲求)内的な心を満たしたいという欲求(高次の欲求)があります。

承認には2つある他者承認(低次の欲求)と自己承認(高次の欲求)があります。

他者承認とは他人から認められたいという欲求です。他者からの称賛や尊敬、社会的地位や名声を得ることです。自己承認とは自分で自分を認めたいという欲求です。技術を磨いたり、能力を高めたり、自分自身への信頼を高めることによって満たされる欲求です。

サッカーの場面でも「コーチ!見て!見て!」という声を聞くことがあると思います。これは他者承認欲求が出ている状態です。この他者承認は他人の感じ方次第だから承認を得られるかどうか分かりません。自分を認めてもらおうとできないプレーや苦手なプレーに取り組んだのにコーチから否定されてしまったり、ミスを攻められたら子供達はガッカリしてその次の機会にそのプレーに自ら取り組むでしょうか?

自己承認とは自分の存在価値を自分の基準で考えることができます。自分を認めるかは自分次第です。満たされると心から満足できる欲求です。サッカーの場面だけでなく「自信がありません!」という状態は自己承認が低い状態です。さらに自信がないと他者承認に依存しやすくなります。

この点から自己承認から満たすことはとても重要です。ではそれを満たすには何が重要でしょうか?それは次回お伝えします。

9.社会的欲求

クラッキ 繋がり

生存欲求は生命を続けていきたい、繋げていきたい欲求です。安全欲求は自分の身や心の安全を保ちたい、同じことを繰り返したい欲求です。本日は、社会的欲求です。これは群れの欲求とも言われています。

誰かと仲良くしたい、仲間を作りたい、繋がりたいという感じることは安全欲求が満たされているからです。安心安全が満たされていないとどうなるでしょうか?

人間では人と会うことが怖くなります。野生動物では安全欲求が満たされていないと巣穴にこもることになりますよね。

では、安全欲求が満たされた時に社会的欲求が出てきますが、どんな時に仲間だと認識するでしょうか?

野生動物であればにおいや見た目、鳴き声などで同じだと認識しますよね。人間であれば同じ趣味や価値観などですね。それは全部「共通点」です。繋がりを作るためには共通点は多いほど仲間だと認識しやすいのです。

サッカスクールクラッキでは、体験に来てくれたお子様には必ず最初に自己紹介をしてスタートします。まずコーチからスクール生の名前を一通り、そして体験のお子さんという流れで自己紹介します。体験のお子さんの自己紹介はインタビュー形式行います。コーチがマイクを握り「お名前は?」「学年は?」など数点しつもんします。そのあとスクール生からの「リクエストしつもん3つ」を受け付けます。例えば「好きな食べ物はなんですか?」とか「好きな学校の教科はなんですか?」とか「好きなサッカーチームはどこですか?」などがあります。答えられなくてもいいんです。そんな流れで体験に来てくださったお子様と最初に行うワークです。

この狙いは自己紹介で安全欲求を満たすことです。さらに自己紹介で体験のお子様とコーチやスクール生との共通点を見つけ社会的欲求、つまり仲間だとつながることが目的なのです。

8.安全欲求

クラッキ 安心安全

生存欲求は自分に関わる食欲・睡眠・排泄と子孫を残したいということが生命を続けていくことにつながる欲求です。

生命を続けていくことが難しい時代、外敵から身を守るため移住を試みる人種と移住をしない人種がありました。より生命を続けていくことができるのはどちらの人種でしょうか?外でずっと生活することは外敵に身をさらすことになります。例えば洞窟を見つけてそこを住処にできれば安全性は高まります。そのように生命が続けていくことができるようになるとさらに安全を求めるようになり安全欲求を満たそうと進化します。だから私たちは家に住んでいるとも言えます。

安全欲求は身の安全だけでなく心の安全も満たすことが大切です!

現代に生きていく中で生存が脅かされることはあまりないですが、この安全欲求を満たされていることは注目されていないように思います。

サッカーの現場でも子供達が心から「ここでサッカーをしたいんだ!」と思えているでしょうか?「ここでやるしかないから仕方ない」と思っている子供達もいるのではないでしょうか?それは安心安全を感じられているとは言えません。サッカーはミスのスポーツとも言われます。至る所でエラーが起きます。それを全部指摘されダメ出しをされていたら次はチャレンジする気持ちが育つでしょうか?

子供達が安心安全を感じてミスを恐れることなく「まだやりたい!」「もっとやりたい!」って思える環境作りを目指して!

7.生存欲求

クラッキ 生存欲求

5段階の欲求の一番下にあたる生存欲求についてお話しします。

「生きていきたい・命を続けたい」という欲求です。生きる目的は生存欲求を満たすこと、生き続けることが目的です。

生命を続けていくこととは、自分に関わることご飯を食べる、呼吸をする、トイレに行くなどにプラスして子孫を残したいということがセットで考えられます。

写真のように人間の祖先が生きていた時代を想像してもらえると分かりますが、生命を続けていくことというのはとても厳しい状況だったのです。しかし、現代に自分たちがこうして生きていられるのは人間の祖先が突然変異で進化していったからです。進化とは欲求を満たすことだったのです。

例えばAという人種が崖の近くを歩いていて足を滑らせ崖から落ちて死んでしまった。Bという人種はそれを見ていました。Cという人種はそれを見ていませんでした。ある日同じ崖を目の前にした時に生き残る確率が高いのはどちらでしょうか?「崖は危ない!」と分かっているBの方がこの崖には近づかない方がいいというに命の危険を感じ生存欲求が働きます。そうやってたくさんの危険な状況から命を繋いできた人種がいたから今の自分があるんです。

そして、進化の過程でどのように命を続けていくか?という時に安心や安全を求めるようになり安全欲求が生まれていくのです。

安全欲求はまた今度お話しします。

6.欲求のピラミッドとは?

クラッキ やる気

人間が行動を起こすには5つの欲求を満たすことが必要だと前回お伝えしました。

今回はその5つの欲求についてです。五段のピラミッドを想像していただけると分かりやすいです。一番下の段から生存欲求・安全欲求・社会的欲求・承認欲求・実現欲求というように五段のピラミッドになっています。

人間は下の段からこの欲求を満たすことでそのピラミッドを登っています!下を飛ばして上には進めなくはないですが、下が安定していない状態ではある時バランスを崩してしまい行動できなくなってしまうことになります。

生存欲求・・・生きていきたい・命を続けたい・ご飯を食べる・睡眠・排泄・子孫を残したい

安全欲求・・・同じことを繰り返していきたい・身の安全、心の安全を感じたい

社会的欲求・・・承認(群れの)欲求とも言われています。人と繋がりたい・仲間を作りたい

承認欲求・・・仲間に認められたい・仲間を認めたい・褒められたい

実現欲求・・・〇〇やってみたい・新しいことをやってみたい

生存 → 安全 → 社会的 → 承認 → 実現という順番で欲求が満たされていくと行動したい状態になります。

5.主体的にプレーするために②

クラッキ ゲームの様子

子供達が主体的に問題解決できるようになるためのポイント2つ目です。

「行動を起こしやすいサイクルを回している』というポイントです。

これは階段を一段づつ上がるように進んでいかなければいけません。決して一段飛ばしや二段飛ばしはできません!

子供達だけでなく人間には、生まれ持った気質とその後の環境により人格が形成され、欲求と考え方や行動(反応)の習慣によってその人のあり方が決まってきます。これは目に見えないだけでなく自分でも気づかない場合があります。

いつもコーチのお話をじっとして聞いていない、他人の前で失敗をしたくないから小さな嘘をついたりする、常に不満が全身で表現されているなどお子さんに「なんで?」と感じた経験はないでしょうか?これは気質と行動科学からきています。その行動の裏側に隠れている子供達の感情は実はシンプルです。

行動を起こしやすいとは子供達が新しいことに挑戦したい!やってみたい!という意思の現れなんです。その意思を抱くまでには5つのハードル(欲求)があります。ピラミッドを想像すると分かりやすいです。ピラミッドが5つの階層に分かれています。一番下の階の欲求を満たすことで次の欲求に進むことができます。いきなり頂上にはいけません。一段飛ばしもできません。

そのピラミッドについてはまたお伝えします。

4.主体的にプレーするために①

クラッキ

サッカースクール クラッキでは、子供達が主体的に問題解決できるようになるために3つのポイントで指導にあたっています。

今回はその1つ目についてお伝えします。

「フットサル」を採用しています。

サッカーとフットサルを比べるとメリットが2つあると考えています。1つは、サッカーとフットサルでは1分間でのボールとのコンタクト回数がサッカーの6倍もあります!狭いコートに5人づつで別れて1つのボールを奪い合うためボールとのコンタクト回数に雲泥の差があります。

もう1つは、狭いスペースの中でプレーが進んでいくため相手選手がサッカーよりも至近距離にいて迫ってきます。その速い展開の中で状況を認知し、自分のプレーを決断し、止める、蹴る、運ぶという技術を発揮しなければいけません。その認知・判断・実行というサイクルが常に休むことなく自分に求められる環境に身を置くことで成長に繋がります。

上記の2つのメリットは、サッカーの場面でも十分に活かすことができます!子供達が主体的に問題解決するためにはフットサルは最適だと考えています。

3.行動したくて仕方がない状態

クラッキ

サッカースクールクラッキでは、子供達が主体的になり問題解決できるようになります。

サッカーには自分で状況を把握し、プレーを決断することが求められます。答えはたくさんある中からよりゴールに結びつけるために確率の高いものを選ぶ必要があります。それは、子供達がこれから社会の中で生きていくために常について回ることだとも考えています。

サッカースクールの中の一場面で

「コーチ、トイレ行ってきていいですか?」

こんなしつもんを受けることがあります。

普段の生活の中で家にいるときトイレに行く動作の許可をとりますか?答えを教えてもらうことが日常になってしまうと答えがないと動けなくなってしまいます。

サッカーの場面ではコーチから指示を待ってプレーしていては指示を聞いている間にそのプレーは終わっていると思います。子供達をそんな状態にはしたくないと考えています。

クラッキに通うことで子供達が安心して安全にプレーし(これは環境が安全もありますが、自ら考えることに対しても安心安全を提供しています)一緒にプレーする仲間を作り、その仲間達の一員として自分を認め、仲間を認めることで自分は「こうしたい!」「チャレンジしたい!」という行動したくて仕方がない状態になります!

その状態になるためにクラッキでは3つのことを重点に指導しています。それは次回お話しします。